前回の記事でお酒の種類に関してシンプルに書かせていただきました。

まだご覧になっていない方はこちらからご覧ください!

そこで精米歩合というお話をさせていただきましが、『じゃあなぜお米を削るんだい?』ということを私も思いました。『そもそもお米そのままじゃだめなのか?』『お母さんからお米を粗末にするな!とさんざん言われてきたが削ったらもったいなくないのか?』等いろいろなことを思ったのですが、蔵人にいろいろと聞いていくうちにだんだんと理解をしていきました。

今日はそんな酒蔵から直接学んだ『なぜお米をけずるんだい?』をシンプルに下記にまとめましたので是非ご覧になってください!

もともと複雑なことが大の苦手の私が理解できる範囲をシンプルにこちらにまとめております。この記事が皆さんにとってお酒を楽しむときの【酒の肴】になればうれしいです!

では早速参りましょう!

お米の構造について

まずなぜ削るのかの話をする前にお米の構造について少しお話させてください。

酒米の中心部には心白(しんぱく)と呼ばれる部分があります。こちらはお酒を造るのに必要なでんぷん質がたっぷりと含まれている部分で、逆にそのほかの脂質やたんぱく質は少ない部分です。

つまり、酒米の構造上お米の中心部分に行けば行くほど純粋なでんぷん質になっており、お米の外側になればなるほど、でんぷん質以外の脂質やたんぱく質が多くなっているということです。

お酒に詳しい方であればここでピンとくるのですが、お米を削る理由がまさにここにあります。

精米歩合とは?

なぜお米を削るかの前に、精米歩合という言葉に関しても少しだけお話させていただきます。精米歩合とはズバリ、『どのくらいお米を削っているか?』です!

精米歩合60%ということは、本来のお米の60%が残るまで削っているということです。つまり、精米歩合の%が低ければ低いほどより削られているお米ということです!

精米歩合60%→本来のお米の60%まで削っている

精米歩合35%→本来のお米の35%まで削っている

精米歩合35%のお米のほうがより多く削っているので純粋なでんぷん質でお酒を造ることになります!

なぜお米を削るのか?

お米を削れば削るほど純粋なでんぷん質でお酒がつくれ、逆に削らなければ削らないほど、でんぷん質以外の栄養素も一緒にお酒をつくることになります。

そして、純粋なでんぷん質を使って造るお酒は雑味が少なく、とてもきれいでスムーズはお酒になり、逆に削りが少ない場合はでんぷん質以外も入っていることによって雑味(私はキャラがたつと思っております)がある複雑なお酒に仕上がります。

つまり、お米の削り具合によって味わいが変わり、その多様な味わいのお酒をつくるためにお米を削る必要があるということです。

削った糠はどうなるのか?

かねてよりお米を無駄にしないことを叩き込まれてきた私ですが、小澤酒造では精米で出た糠も家畜の肥料にしたり、おせんべいの原料にしたりとエコ(今どきの言葉を使うとSDGs)な対応をしていることを学び、やはり日本人はものを大切にする文化なのだと思いました。

senbei

小澤社長がよくおっしゃいますが、酒造りに一切の無駄がないというのはこのことだと思います。

ちなみに、精米歩合の違うお酒を飲み比べて見ると味の違いがわかりまた一つお酒の楽しみ方が増えますので是非試してみてください!!

澤乃井の精米歩合の違いを楽しむお酒

精米歩合90% 元禄
genroku

精米歩合50% 大吟醸
daiginjo

精米歩合35% 凰(こう)
kou


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